お口の金属アレルギーとは!?
2021年11月8日
アレルギーと言ってもいろいろな種類がありますが、歯科に関係するアレルギーでは、歯の治療で金属の詰め物や被せ物をしたことで顔や体にアレルギーの症状が出ることがあります。アレルギーの原因になる物質は、血液が循環することによって全身に回るため、体のいろいろなところに症状が出てきます。治療後、数年経ってから急に症状が出ることもあると言われています。
アレルギーの具体的な症状としては、「たびたび口内炎ができる」「舌が痛い」といった口内炎、歯肉炎、舌炎などの炎症が口の中に生じ、さらには、口の中だけでなく、口の周りや顔、背中、手足など体の皮膚に発疹や水膨れができたりすることもあります。また人によっては、頭痛やめまい、脱毛などの症状が出るとも言われています。
では、その原因とは何なのでしょうか?
実際のところ、口の中の詰め物や被せ物などの金属自体が直接アレルギーを引き起こすのではなく、金属から溶け出した金属イオンが体へと吸収されることで引き起こされます。しかし、金属イオンが溶け出した場合でも、自分の許容を超えてしまわなければ、アレルギーを引き起こすことはありません。現在、歯科の治療で使われる金属は、金、銀、銅、ニッケル、コバルト、パラジウム、チタンなど、とても多くのものがあり2種類以上の金属を混ぜ合わせた合金が使われています。
金属アレルギーの治療方法ですが、基本的に可能な限り、原因となる金属に対しての接触を避けることが大切です。原因を知るためにも、皮膚に金属試薬を貼るパッチテストを行い、金属を特定する方がいいでしょう。そして、アレルギーの原因である金属がわかったら、その金属を取り除き、セラミックやプラスチック樹脂といった金属以外の材料で治療することをおすすめします。
日頃からアレルギーの症状が気になっている方は、一度ぜひ歯科医院でご相談ください。