気になる!歯のホワイトニング 白くなるメカニズムとは?
2020年9月14日
元々真っ白ではない黄色人種の歯
健康で清潔感あふれる白い歯には誰でもあこがれるものですね。しかし、黄色人種の歯は
白人に比べるともともと黄色がかっているものが多く、個人差もあります。また、同じ人
でも前歯より奥歯の方が、同じ歯でも先端より歯ぐき近くの色が濃いのが普通です。
白さを防げる着色・変色の主な原因
湯飲み茶碗に茶渋がつくように、日々食べ物にさらされている歯が徐々に着色してくるこ
とは自然なことです。喫煙する人の歯が黄色っぽいのは、ヤニによる着色の一種です。表面
的なものはPMTC(クリーニング)で落とすことができますが、エナメル質の中にしみ込んだ
着色をもとの白さに戻すためには、ホワイトニングの出番となります。
また、歯の質が変化して黄ばみ・黒ずみが目立つこともあります。歯に対する強い衝撃、
テトラサイクリンという抗生物質の副作用、遺伝疾患…など原因は色々ありますが、一番多
いのが加齢によるものです。つまり、どんな人でも歳をとるにしたがって歯は黄ばんでく
るのが当たり前、というわけです。でもがっかりするのはまだ早い!
加齢による変色は、ホワイトニングが最も得意とするところなのです。一方で、原因や変
色の度合いによっては、十分な効き目を発揮できないこともあります。また、差し歯や入
れ歯も白くすることはできません。興味のある人はご相談ください。
化学反応で白くするホワイトニングの原理
歯の表面に薬剤を塗布し、歯を漂白するホワイトニング。現在、日本で行われているホワイ
トニングは、歯科医医院で受ける「オフィスホワイトニング」と、自宅でできる「ホームホワ
イトニング」の2種類です。漂白の原理はどちらもほぼ同じです。
薬剤の主原料は、オフィスホワイトニングが35%の「過酸化水素」、ホームホワイトニ
ングには10%の「過酸化尿素」が使われることが多いです。
歯の表面に塗られた薬剤は、空気に触れるとゆっくりと酸化を始めます。その過程で、不
安定な電子を含む分子(フリーラジカル)に化学分解していきます。フリーラジカルは状
態を安定させるために、エナメル質表面にある有機性着色物質とくっつくことで漂白しま
す。薬剤は最終的に水と酸素に分解し、役目を終えます。
漂白によって溶けるのは、歯の表面をごく薄く覆っている有機質だけなのです。それも丸
一日経てば元の状態に戻ります。薬剤には、ミネラル分を溶かす脱灰作用はないので、歯
そのものにダメージを与える心配はありません。ただし、体質によっては知覚過敏を起こ
すことがあるので、歯科医師の十分な指導の下で行う必要があります。
歯質と目的に合わせて選びたいオフィス&ホームホワイトニング
オフィスホワイトニングは、過酸化水素35%程度含む薬剤を白くしたい歯に塗り、特殊
な光を当てて薬剤を活性化することで漂白します。一回から数回で効果が実感できるの
で、「この日までに白くしたい!」という目的のある人に向いています。
一方、ホームホワイトニングはオフィスホワイトニングよりもさらに低刺激で効き目の
緩やかな過酸化尿素を使います。マウスピース型のトレーに薬剤を入れ、一定期間装着す
ることで少しずつ漂白します。薬剤の種類によって装着時間や方法は様々ですが、歯の表
面にヒビが多い人、知覚過敏を起こしやすい人はこちらがおすすめです。
オフィスホワイトニングのメンテナンスとしてホームホワイトニングをしたり、ホームホ
ワイトニングでムラが出てしまった部分をオフィスホワイトニングでフォローするなど、
両方を組み合わせて行うこともできます。どの方法も、毎日の歯磨きをきちんとしていれ
ば、数年間白さを維持することもできます。
歯の着色と変色の主の原因
<着色>
紅茶・ウーロン茶・緑茶などのお茶類、コーヒー、コーラ、赤ワイン、ブドウ、ベリー類やそのジュース、カレーなど
<変色>
加齢、歯の神経の壊死、テトラサイクリンの副作用
※歯の黄ばみで悩んでいる方、もっと白い歯で笑顔の印象を良くしたい!と思われている方
是非、ご相談ください。